国立大学法人 和歌山大学

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生涯学習ニュース46号 研究レポート



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和歌山大学「子育て支援員研修」

村田和子


地域連携・生涯学習センターでは、昨年から「子育て支援員研修」を実施している。

  

2016年度和歌山大学子育て支援員研修が6月25日田辺市での基本研修からスタートをきった。今年の受講申し込みは449名にのぼり、やむなく抽選となった。

  

現在、田辺地区会場、和歌山市地区会場の基本研修を終えて、9月から専門研修が始まる。

 

さて、「子育て支援員研修」とは、2015年4月から「子ども・子育て支援新制度」がスタートし、地域子ども・子育て、事業の担い手となる人材の確保が求められていることから、地域において保育や子育て支援などの仕事に関心を持ち、保育や子育て支援分野の各事業等に従事することを希望する方や、または従事している方を対象としている。昨年度は、新宮会場、田辺会場、そして和歌山市会場と3地区で開催し、実に多くのドラマを生み出しながら、450名が修了された。

 

全国的な昨年度の実績は、福祉財団や民間会社が府県からの受託先となり、高等教育機関としての実施は本学と保育士養成校の私学と聞いており、国立大学としては初となる。

 

今日、大学の生涯学習センターのミッションの政策動向としては、「社会人の学び直し」にかかる役割が期待されている。成人教育に大学がいかにかかわるか、古くて新しいテーマである。

本学の取り組みの特徴は、県内の大学とも協働してコンソーシアム型でプログラムを編成している点、「地域の子育て支援力の形成と強化に関する検討」の研究以降と、センターのプロジェクト研究として開催してきた「地域子育て支援研究会」に参画していただいた方々との協働で、文字通り地域の子育て支援力の形成を実践的に進めようとする点にあると考えられる。

 

「保育士の専門性の充実こそ急がれるべきであり、子育て支援員制度そのものを全面的に肯定するものではないが、人を育てる研修こそ大学は大事な任務と責任がある」「子育て支援員こそ、学ぶ機会の充実を」と講師を引き受けたくれた研究者たちに後押しされてのスタートとなり、昨年度は、200名が修了した。

受講者のアンケートからの回答結果を簡単に集計してみた。

 

講習後の地域の動向としては、那智勝浦町で特筆すべき動きがある。

講習が契機となりながら修了者の町民、専門職が町の子育て支援センターを囲み、支援センターを核とした「まちの子育て支援を進める会」が立ち上がるなどの事例が生まれている。

 

支援センターターの所長いわく「保育士として経験したことのない専門性が私たちに求められている」点在する子育て支援の施策や資源、人々をいかに線として結び、町全体の面としての支援のしくみに構築していくかが今後の課題と話す。全国共通の子育て支援員研修の実施を超えた新たな地域の学習ニーズと受け止めることができる。